【2018年】日本の旅行収支・訪日外国人数推移をグラフ化(1996年~)

2014年04月に月別の旅行収支が約44年ぶりに黒字になり大きなニュースとなりましたが(詳細はコチラ)、日本の旅行収支はこれまでどのような推移を辿ってきたのでしょうか。ここでは、データで遡れる1996年からの旅行収支の推移、ならびに最近の訪日旅行者数の推移を調べてグラフ化しています。

entry_img_170.png

最終更新 2018/09/27
旅行収支&訪日外国人数の最新データを入力。



データは、財務省HPの国際収支の推移 「6s-2-4 サービス収支【月次】」のデータを使用させて頂きました。ちなみに旅行収支ですが、以下の定義のもとで算出されています。

-----------------------------------

旅行:訪日外国人旅行者・日本人海外旅行者の宿泊費、飲食費等の受取・支払 (財務省 用語の解説より)

旅行: 本邦の居住者(旅行者)が外国を訪問中に享受した財貨・サービスを支払,逆に非居住者が我が国で享受した財貨・サービスを受取に計上。なお,旅客運賃は「輸送」に分類される。 (総務省統計局のコチラのページより)

-----------------------------------

つまり、訪日外国人旅行者が日本国内で消費した宿泊代・飲食代・おみあげ購入代等(受取額)から、日本人旅行者が海外で消費した宿泊代・飲食代・おみあげ購入代等(支払額)を引いた値が旅行収支となり、受取>支払であればプラス(黒字)、受取<支払でマイナス(赤字)となります。ただ、旅行者に一人一人に旅行中にいくら消費したのかを調査するのは非現実ですので、以下のデータより全体の消費額が推計されています。

■訪日外国人旅行者一人当たりの消費額:観光庁による「訪日外国人消費動向調査」「宿泊旅行統計調査」を基礎データとして推計(詳細はコチラコチラ
■出国日本人旅行者一人当たりの消費額:(株)ツーリズム・マーケティング研究所による「海外旅行実態調査(JTB REPORT)」を基礎データとして推計(詳細はコチラ)。



旅行収支推移
※2018年04月~07月は速報値
※2018年4月9日付で2015年1月~2017年9月の数値が一部改訂。当ブログも改訂済

グラフを見ると、季節変動はありますが、2000年中盤以降から右肩上がり(収支が改善)になっていることがよくわかります。日本人による海外旅行者数が横ばいのなか、訪日外国人旅行者数が増加しているためこのような傾向となっています。2014年には収支が均衡、2015年以降は黒字(受取>支出)が定着しています。今後、2020年の東京オリンピックまでは同様の傾向が続くと見られています。ちなみに、月別で最高の黒字額は2272億円(速報値)で2018年04月に記録しています。


年別では、以下のグラフになります(データは、国際収支の推移 「6s-2-1 サービス収支【暦年】」を使用)。


年別旅行収支推移

※数値は暦年(1月~12月)

年別で見てみると、より分かりやすく2000年代中盤からの収支改善が見て取れます。先ほど述べた通り、2015年には収支が黒字化し2017年は1兆7809億円の黒字になっています。今後もLCC増便やクルーズ船の寄港、円安等を背景に東アジア・東南アジアからの訪日外国人旅行者の増加が見込まれています。


-----参考-----
参考として、2012年以降の月別訪日外国人数と、1964年からの年別の訪日外国人数・出国日本人数の推移を紹介します。データは、日本政府観光局(JNTO)HP内の統計資料のものを使用しています。


2012-2015 訪日外国人数推移
※2018年1月~6月の値は暫定値。2018年07月、08月は推定値

ここ数年、訪日外国人数(訪日外国人の8割強が観光客)が着実に増加していることがグラフからわかります。各メディアで報道されているように、アジア各国でビザの発給要件緩和、訪日に有利な為替相場(円安)、LCC・クルーズ船寄港の増加、免税店の増加等が大きな要因となっているようです。2016年03月には200万9549人となり、初めて月間200万人を突破しました。その後も、伸び率は縮小しつつありますが、拡大を続けています(単月における最高値は、2018年4月の290万0718人)。


訪日外国人数&出国日本人数の推移
※数値は1万人以下を四捨五入。2017年は推定値

2010年頃までは”訪日外国人数の緩やかな増加・出国日本人数の横ばい”という傾向でしたが、2012年以降は訪日外国人数の”急増”がよく見て取れます。2015年は訪日外国人数が1974万人、出国日本人数が1621万人となり、訪日外国人数が出国日本人数を45年ぶりに上回りました。今後は、2020年の東京オリンピックまでに目標としている4000万人まで訪日外国人数を増やしていけるかがポイントになりそうです。


最後に、「2017年における年間訪日外国人数が100万人以上の国・地域」である韓国・中国・台湾・香港・米国の推移をみてみます。

主要5カ国・地域 訪日外国人数推移
※2010年以前はJNTOのコチラの数値を利用。小数点第1位を四捨五入。2016年は推定値

こちらも2011年までは概ね横ばいでしたが、その後は大きく伸びています。その中でも中国・韓国の伸びは突出しています。香港・米国も地味ですが、伸びてきています。2017年で98万人強だったタイも来年には”100万人クラブ”の仲間入りしそうです。


インバウンドの罠―脱「観光消費」の時代
姫田 小夏
時事通信社
売り上げランキング: 102,479

関連記事
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

イーロン・マスク 破壊者か創造神か (朝日文庫)
竹内一正
朝日新聞出版
売り上げランキング: 9,596

■よく読まれている人気記事


コメントの投稿

非公開コメント


author imageAuthor:Lynx
各データの推移を見守り中。
御連絡はこちらまでお願いします。



最新記事