【3社比較】MNP(携帯電話番号持ち運び)制度利用状況の推移をグラフ化する(2014/03まで)
携帯電話番号の持ち運び制度であるMNP(Mobile Number Portability)の
主要3社における利用状況の推移を開始時期(2006年10月24日)から現在までをグラフ化しました。

docomoが2013/09/20からiPhoneの取り扱いを始めたことで3社が機種・料金プランでほぼ横並びの状態になりました。これまで「一人負け」と言われていたdocomoは、iPhone取り扱いを機にMNPの転出超過から脱却することが出来るのでしょうか。ここでは、主要3社のMNP利用状況の推移をモバイルナンバーポータビリティー(MNP)利用状況とITmediaで公表・報道されているデータを基にグラフ化しています。なお、ここでの"MNP利用状況"とは、他社から自社への「転入数」から自社から他社への「転出数」で引いた値としています(利用状況=転入数-転出数)。値がプラスであれば転入超過、マイナスであれば転出超過を意味します。
最終更新 2014/06/01
2014年03月分 各社MNP利用数
docomo -9万3800件(転出超過)
au +5万2300件(転入超過)
SB +4万6600件(転入超過)
今後は4半期に一回の発表になりますので、次は2014年6月のデータになります
まずは、月別の各社MNP利用状況を見てみます。
MNP制度は2006年10月24日にスタートしていますので、データは2006年10月からになります。
※au(KDDI)にはツーカーの数値も含まれています
※2008年7月11日よりSoftBankMobile(SB)がiPhone(iPhone3GS)の取扱いを開始
※au(KDDI)にはツーカーの数値も含まれています
※2011年10月14日よりau(KDDI)もiPhone(iPhone4S)の取扱いを開始
※2013年09月20日よりdocomo(NTT)もiPhone(iPhone5S/iPhone5C)の取扱いを開始
グラフを見ると、ドコモはほぼ全ての月でマイナス(転出超過)になっており、他社に顧客を奪われていることが分かります。ただ2010年には、auも継続的に転出超過になっておりこの時期は「二人負け」、つまりSBの「一人勝ち」だったことが見て取れます。SBはMNP開始当初こそ転出超過でしたが、iPhoneの投入や独自の料金プランが好評で、2007年中旬以降は転入超過で安定しています。ただ、auがiPhoneの取り扱いを始めてからは「docomoからauへ」という流れが加速しているようで、SBが今後も転入超過でいられるかは微妙なところです。
また2つのグラフを全体的に見ると、開始当初はある程度の利用数がありましたが2008年後半から利用数が少なくなっていることがわかります。これは、開始当初こそ制度にある程度の需要があったのでMNPの利用が活発でしたが、その流れが一段落したためだと考えられます。また、"2年縛り"の影響で初期MNP利用組のMNPが抑えられた影響もあるかと思われます。しかし、その後はスマートフォンの普及に伴って、各社が大きなデータ通信料が見込めるスマホ利用者を取り込むために"MNP優遇キャンペーン"を競って実施するようになり、MNPの利用が活発になっています。
最新データの2014/03月は、引き続きdocomoが大幅な転出超過でau&SBが転入超過という状況です。docomoのiPhone投入以降、各社の値が±0に向かうスクイーズ(凝縮)状態になっていましたが、その後は方向感がありません。SB が比較的頑張っているなという印象も受けます。
次に、MNP利用状況の利用開始からこれまでの累計件数の推移を見てみます。
Highcharts Example
※au(KDDI)にはツーカーの数値も合算しています。
こちらの累計のグラフを見るとdocomoの「一人負け」の様子が鮮明です。iPhone導入でここから巻き返しはなるのでしょうか…。auはMNP開始当初の転入超過の貯金を保ち"横ばい"の状態でしたが、iPhoneの投入以来転入超過数を増やし累計転入超過数が250万件を超えました。SBはiPhoneという強力な武器を手にして転入超過数を右肩上がりで増やしてきましたが、auもiPhoneの取り扱いを始めてからは伸びが鈍化しており、累計数では一度抜いたauに逆転されています。今後SBが他社とどうやって差別化していくのか注目です
NECやPanasonicがスマホ事業の撤退・縮小を実施していますが、今後も携帯電話(スマホ)は生活の中心のデバイスでしょうから、日本企業にもこの分野で是非頑張ってほしいですね。昨今のiPhoneのばら撒きはやり過ぎだと思います^^;
宝島社 (2014-01-20)
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主要3社における利用状況の推移を開始時期(2006年10月24日)から現在までをグラフ化しました。



docomoが2013/09/20からiPhoneの取り扱いを始めたことで3社が機種・料金プランでほぼ横並びの状態になりました。これまで「一人負け」と言われていたdocomoは、iPhone取り扱いを機にMNPの転出超過から脱却することが出来るのでしょうか。ここでは、主要3社のMNP利用状況の推移をモバイルナンバーポータビリティー(MNP)利用状況とITmediaで公表・報道されているデータを基にグラフ化しています。なお、ここでの"MNP利用状況"とは、他社から自社への「転入数」から自社から他社への「転出数」で引いた値としています(利用状況=転入数-転出数)。値がプラスであれば転入超過、マイナスであれば転出超過を意味します。
最終更新 2014/06/01
2014年03月分 各社MNP利用数
docomo -9万3800件(転出超過)
au +5万2300件(転入超過)
SB +4万6600件(転入超過)
今後は4半期に一回の発表になりますので、次は2014年6月のデータになります
まずは、月別の各社MNP利用状況を見てみます。
MNP制度は2006年10月24日にスタートしていますので、データは2006年10月からになります。
※au(KDDI)にはツーカーの数値も含まれています
※2008年7月11日よりSoftBankMobile(SB)がiPhone(iPhone3GS)の取扱いを開始
※au(KDDI)にはツーカーの数値も含まれています
※2011年10月14日よりau(KDDI)もiPhone(iPhone4S)の取扱いを開始
※2013年09月20日よりdocomo(NTT)もiPhone(iPhone5S/iPhone5C)の取扱いを開始
グラフを見ると、ドコモはほぼ全ての月でマイナス(転出超過)になっており、他社に顧客を奪われていることが分かります。ただ2010年には、auも継続的に転出超過になっておりこの時期は「二人負け」、つまりSBの「一人勝ち」だったことが見て取れます。SBはMNP開始当初こそ転出超過でしたが、iPhoneの投入や独自の料金プランが好評で、2007年中旬以降は転入超過で安定しています。ただ、auがiPhoneの取り扱いを始めてからは「docomoからauへ」という流れが加速しているようで、SBが今後も転入超過でいられるかは微妙なところです。
また2つのグラフを全体的に見ると、開始当初はある程度の利用数がありましたが2008年後半から利用数が少なくなっていることがわかります。これは、開始当初こそ制度にある程度の需要があったのでMNPの利用が活発でしたが、その流れが一段落したためだと考えられます。また、"2年縛り"の影響で初期MNP利用組のMNPが抑えられた影響もあるかと思われます。しかし、その後はスマートフォンの普及に伴って、各社が大きなデータ通信料が見込めるスマホ利用者を取り込むために"MNP優遇キャンペーン"を競って実施するようになり、MNPの利用が活発になっています。
最新データの2014/03月は、引き続きdocomoが大幅な転出超過でau&SBが転入超過という状況です。docomoのiPhone投入以降、各社の値が±0に向かうスクイーズ(凝縮)状態になっていましたが、その後は方向感がありません。SB が比較的頑張っているなという印象も受けます。
次に、MNP利用状況の利用開始からこれまでの累計件数の推移を見てみます。
こちらの累計のグラフを見るとdocomoの「一人負け」の様子が鮮明です。iPhone導入でここから巻き返しはなるのでしょうか…。auはMNP開始当初の転入超過の貯金を保ち"横ばい"の状態でしたが、iPhoneの投入以来転入超過数を増やし累計転入超過数が250万件を超えました。SBはiPhoneという強力な武器を手にして転入超過数を右肩上がりで増やしてきましたが、auもiPhoneの取り扱いを始めてからは伸びが鈍化しており、累計数では一度抜いたauに逆転されています。今後SBが他社とどうやって差別化していくのか注目です
NECやPanasonicがスマホ事業の撤退・縮小を実施していますが、今後も携帯電話(スマホ)は生活の中心のデバイスでしょうから、日本企業にもこの分野で是非頑張ってほしいですね。昨今のiPhoneのばら撒きはやり過ぎだと思います^^;
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